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PARMA(パルマ展) [展覧会(洋画)]

 (短期留学の記事はちょっとお休みで、展覧会記事です)

 日本で人気がある画家は、モネ、ルノアール、ゴッホ、セザンヌ、ピカソなど19世紀以降。
中世の絵は宗教画が多く、作家になじみもないので、親しみがない。
しかし欧米の美術館に行くと、7割がたが19世紀以前のものであったりする。
そんな折、yk2さんやいっぷくさんなどの所でお名前を拝見していたplotさんの
ブログを読むうち、中世のフレスコ画のおもしろさがわかるようになってきた。




 今、東京・上野の西洋美術館で開催中の「パルマ展」は、イタリアのパルマで
16世紀に黄金時代を築いたふたりの画家コレッジョとパルミジャニーノに焦点を当てている。
パルミジャニーノの作品については、plotさんがモジリアーニと比較した記事を
書いていらっしゃるので、ご参考に。
http://blog.so-net.ne.jp/firenze/2007-04-21

 上の絵は、「聖カタリナの神秘の結婚」パルミジャニーノ作。
カタリナは皇帝の偶像崇拝を批判して斬首にされたが、キリストの花嫁となることを望んで
いたので、夢に幼児キリストが現れ、彼女に婚約指輪をはめたという主題の絵。
カタリナは右端。指輪をはめようと真剣な目つきで乗り出しているのが幼児キリスト。
中央はマリア、左には聖ヨハネ(杖を持つ)と聖ペテロ(鍵をもつ)。
優雅な顔立ち、玉虫色の色あいが高貴さ、神秘性を出している。

 ↑「聖カタリナと天使たち」
パルミジャニーノ作品の模写。この構図は、当時多くの画家が真似たそうだ。


    

↑左「ルクレティア」(パルミジャニーノ)
ローマ王の息子に凌辱されたルクレティアは、父と夫を呼び、ことの経緯を話し、
話し終えると、自らの胸を剣で刺し命を絶った。ルクレティアは貞節な女性として範とされている。
右も「ルクレティア」(パッセロッティ)、別の画家の作品。

   


↑「聖チェチリア」(パルミジャニーノ)
聖チェチリアは音楽の守護聖人。左手に弦楽器、右手に弓と楽器を持っている。
実物は、かなり大きい絵で圧倒される。

パルミジャニーノとは「パルマの人」という意味。そういうニックネームでよばれるほどの
天才パルミジャニーノは、画家(当時は職人)の一家に生まれ、礼拝堂の装飾の仕事で
コレッジョの元で働き、コレッジョの絵をお手本にしながらも自分らしさを出していった。
コレッジョは修行時代、マンテーニャ、ラファエロ、レオナルドらの影響をうけている。
コレッジョの優美かつダイナミックな様式は、以後、さまざまな画家たちの手本となった。


↑「幼児キリストを礼拝する聖母」(コレッジョ)
17世紀には、ウフィツィ宮殿(美術館)で、ラファエロらの傑作と共に飾られていた絵。
私は、背景の光と遠近法にも目を奪われた。

 1545年にパルマの領主となったファルネーゼ家は、スペインと姻戚関係を結んだ。



↑「アレッサンドロ・ファルネーゼを抱擁するパルマ」(マッツォーラ)
10歳のアレッサンドロが、叔父(母の弟)フェリペ2世のスペインへ旅立つ所。
アレッサンドロは今後の運命を予告するように甲冑を身につけ、指揮棒を握り、
地球儀にすわり、女神アテナの扮装で擬人化されたパルマから祝福を受けている。
実際、彼はスペインで無敵艦隊に加わり、レバントの海戦で活躍し、
スペインの領土であったオランダ総督をつとめた。

パルマの紹介も兼ねている展覧会で、生ハムやパルミジャーノチーズ、バルサミコ酢
を出口横の売店で売っていた。


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